使わないともったいない!
立派なハコモノ
鳩ノ巣駅周辺を散策して、
わたしたちはいくつかの空き家を見つけました。
それも、とても立派な建物です。
どうしたら、もっと活用できるか。
地域と暮らしに焦点を絞り、この「もったいない」の解決を探りました。
鳩ノ巣駅周辺の散策
鳩ノ巣駅を降りると、すぐに青梅街道。新宿駅前の道路は、ここまで通じているのですね。そして、渡るとすぐに深い渓谷が現れます。
ちなみに、「鳩ノ巣」が開けて来たのは、江戸時代。明暦の大火後、復旧のために奥多摩の木が大量に伐採され、多摩川を流して江戸に運ばれたとか。その際、人夫達の飯場が出来たのが鳩ノ巣周辺。名前の由来は、二羽の鳩が水神社に巣を作った事がいわれとか。
町の歴史&施設案内:奥多摩観光協会http://www.okutama.gr.jp/haiking/pdf/ohtama.pdf
素晴らしい絶景
石段を下って行くと、木々の間から川のせせらぎが聞こえてきます。駅を出てからわずか数分で、別世界に到着。
鳩ノ巣駅からのハイキングを紹介した、下記のようなページもありました。
休日を力一杯遊ぶ人々
川べりには、カヌーやキャンプ、渓流つり、BBQ。
ここでしか出来ない遊びを、コドモからオトナまで、力一杯やっています。
渓谷の借景を活用したカフェ
渓谷沿いには、数件運営中のカフェがあります。
今回は立ち寄りませんでしたが、渓谷を向いて開かれた大きな窓から
谷の絶景が見れるようです。
渓谷と温泉を楽しむ宿
吊り橋(一度に5人限定!)から渓谷を望むと、数軒の宿が見えました。渓谷遊び・トレイルを朝からめいいっぱい楽しむには、宿泊して臨みたいところ。現在3軒が稼働中です。
・鳩ノ巣バンガロー:川べりで、アウトドアを楽しみたい人向け!バンガロー、コテージ、BBQスペースあり約8000円〜
・民宿雲仙屋:絶景を望む民宿。食事付き、温泉付きで約7000円〜
・山鳩山荘:洋館のしっとりした建物で、リゾート気分を満喫。緑に包まれた静かな休日を過ごしたい方向け。約8000円〜
http://www.yamabatonosu.com/index.html
・国民宿舎 鳩の巣荘:現在リニューアル中。立寄湯もあります!2015年春オープン予定。
絶景を望む廃墟群
そして、そんな渓谷近くに、たくさんの立派な建物たちが朽ちるままに放置されているのが目に留まりました。不思議なのが、これだけ空き家があるにもかかわらず、募集物件を探しても、ほぼゼロ!理由としては、オーナーさんが管理面から賃貸に出す事をせず、朽ちるにまかせる事例が多いとか。
実にもったいない話です。
それを解決していく事例が、こちら。
シェアヴィレッジ
複数名で1軒をシェア。年会費6万円、1泊毎に500円で宿泊が出来るというシステム。空き家対策と、二拠点居住をしたいニーズを上手くマッチングさせています。
二拠点居住の提案
みなさん、日本で別荘を所有している人がどのくらいいると思いますか?フィンランドでは、国民のほとんどが別荘を持ち(借りるも含め)、長いバカンスを湖畔の別荘で家族と過ごします。それに比べると、日本では、別荘の所有は約5%なのです。更に別荘を所有する人の、年収当たりの割合を見ると・・・800万円以上が大半です。つまり、収入の多い人しか二拠点居住は出来ないのでしょうか。
いえ、所有しなくとも、賃貸であれば可能かもしれません。しかし、メインの住居の賃料を払いつつ、二軒目も払い続けるのはなかなか困難です。そんなとき、上記のようなシェアヴィレッジが増えれば、誰にでも二拠点居住が夢ではありません。
(参照:総務省統計局、平成20年住宅・土地統計調査よりhttp://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2008/nihon/9_2.htm)
例えば、こんな暮らし・・・二拠点居住のケーススタディ
平日は都内の事務所に勤務。金曜日はめいいっぱい仕事をして、同僚と一杯楽しんだ後、23時に新宿駅を出発。約1時間半で鳩ノ巣駅に到着します。翌朝は鳥のさえずりで目を覚まし、渓流でヤマメ釣り。時には仲間とカヌーを楽しみます。昼近く、河川敷で釣ったヤマメと近所の農家からもらった野菜でBBQ。お腹が膨れたら、腹ごなしにハイキング。散策してマイナスイオンを身体一杯に吸い込みます。疲れたら、渓谷を眺める喫茶店でほっと一息。季節ごとの風景の違いを、空気の匂いの違いを、ゆっくり味わいます。そして、たっぷり遊んだ月曜日の朝、また東京の事務所へ出社!
いかがでしょうか?こんな生活が月1万円であなたの手に入るとしたら。
空き家を活用し、第二の拠点を持つ生活。
ここ、奥多摩だからこそ手に入ります。
Written by 藤沢百合