長い移動距離も楽めるすべてが“芸術”の美しい光景

 

芸術祭としてのアートはもちろん自然豊かな景色が楽しめるのも越後妻有の魅力。

ただ農業工具が置いてあるだけの状態さえアートに見えてきてしまう、

そんな不思議な魅力が移動中にもありました。

 


道々を進んでいくと、目に飛び込んでくるのが圧倒的な自然の美しさ。中でも稲穂を実らせた水田の美しさは、米どころ新潟ならではの目を見張る光景でした。   


 


 

車移動の目印は黄色の看板(※2015年は黄色)


美しい自然の景観の中、ふいに現れるのがこの黄色の看板。

アートまでの道しるべとして、またアートの入口の看板として統一された

デザインで点在するのですが、山々の緑にこの黄色がとてもよく映えて見逃す可能性が非常に低く、誘導看板としての役割をしっかり果たしてくれます。

 

〈ここがもったいない〉

車で巡る場合ほとんどのアートがカーナビに出ないため、地図とこの看板が頼りとなります。なので、方角を示す矢印と合わせて「●km」と距離感が示されているとドライバーの安心材料にもなるように感じます。

※一部表記もあったようです。


 

ATTENTION!

車が行き交えない細い道がとにかく多い越後妻有地方。

そういう場合どちらかが後退し、譲り合いながらすれ違うことになるのですが、やはり怖いのが交通事故のリスク。(実際に遭遇しました)

中には崖にも関わらずガードレール等の設置がない箇所もあります。道路の拡張やミラーの設置など、行政が絡むような対策は規模が大きく、

費用面でも難しいことが予想されますが、公式MAP等で少しでもドライバーへの注意喚起ができると少しだけよいかもしれません。



 アートめぐりの強い味方!無料でもらえるNAVIもチェック

 

各アートで見かけたのが地元誌「komachi」が無料発刊しているみどころNAVI。アートの特徴を添えたおすすめルート紹介をはじめ、アートめぐりと合わせて地元観光をおすすめするページもあり、付近の観光施設・レジャー・グルメなども紹介。何よりも嬉しいのが無料なところ。公式ガイドブックなどに比べれば、もちろん情報量は限られたものですが、アートめぐり+αの参考にはなります。

 

〈もったいない〉

やはりネックになるのが現地でしか手に入らない点。

たいていは出発前までにある程度のルートを組み立てると思うので、そうなるとグルメ情報としてしか活用ができなくなる可能性も。WEBでPDFダウンロードできたり希望者に発送をしたりできると、嬉しい人が増えるのでは。


 どうまわる?充実の交通手段にも注目

 

車でしかめぐれないのでは?と想像しがちな大地の芸術祭。2015年からはミニツアー形式の「バス&タクシー」が用意されたのをはじめ、新幹線の降車駅となる越後湯沢駅からはガイド付きのバスツアーをはじめ、総合ディレクターである北川さんとめぐるミステリーツアーもあるなど、車でめぐらない人のサポートも充実。

 

●エリア周遊バス&タクシー

111までの推奨コースが紹介され、アートに最寄りの停留所と●分着→●分発のように各アートにかけられる所要時間も掲載。交通パスポートも準備され、会期中は購入内容に応じて対象の日が乗降自由なフリーパスチケットとなる点も嬉しい。

バスツアー

エリアや主要アート中心など、いくつかのテーマに合わせたツアーが募集されている。道に迷うこともなく、またバスの中では作品のガイドもつくため、

より深くアートめぐりをしたい人にもよいかもしれない。


〈ここが課題〉

会期中あまり目にすることがなかった日本人以外の来場者。

アートで無料配布されているエリアマップは、日・英・中・韓の4カ国で対応していたものの上記にあげた誘導サインやアートを紹介するものは、

外国語対応されているものがなかった印象。またWiFi対応も不十分なため、海外旅行を兼ねて来日する外国人誘致は難しい状況。